ルームミラー型ドラレコ SH1 BIG GPS のDIY取付とレビュー

車で長距離の帰省をしたり、昨今のあおり運転の問題から、ドライブレコーダーを取付たのでレビューします。

Contents

ルームミラー型を選んだ理由

ドラレコ購入にあたりまず検討したのが、ドラレコのタイプです。
モニターとカメラが一体(別体もあり)のドラレコ本体をそのままフロントガラスに取り付けるタイプと、純正のルームミラーを交換するデジタルミラータイプがあります。

取付後の見た目が今までと変わらない事と、大きなモニター画面で画像の確認ができる事から、ルームミラー型のドラレコを選択しました。

購入にあたっては、amazonなどで1万円台のルームミラー型ドラレコを検討していましたが、最終的に日本の販売店 G-FACTORYドライブレコーダー内蔵デジタルルームミラー SH1 BIG GPS を購入しました。

現在は SH2 BIG と言う後継モデルになっていますが、フロントカメラがデジタルルームミラーと別体になっています。

新旧モデルでの仕様変更部を比較しましたが、別体化したフロントカメラの画角と、リアカメラのフレームレートと最大消費電力が異なります。

ドラレコ新旧モデルの変更点の比較表
新旧モデルの変更点

ディーラーでのドラレコ取り付け費用

ディーラーでのドラレコ購入、取り付けの費用についてですが、

セルスターの2カメラモデル CS-91FH が取付工賃込みで税込¥54,300

フロント1カメラモデル CS-81WQH が取付工賃込みで税込¥35,700になります。

  (※2021年6月の情報)

DIYでドラレコの取付

ドラレコの取付は自分で行いました。

カメラはフロントとリア用の2つあるので、取付作業もフロント側とリア側でそれぞれ行います。

事前にインターネット上で同じ車種の内装の剥がし方や、ヒューズBOXの位置、電源配線箇所を確認しておきます。
取付の詳細は割愛しますが、大まかな作業手順は以下です。

①ドラレコルームミラーの組み立て
②純正ルームミラーと交換
③ヒューズBOXからの電源取り
④車内の配線取り回し(フロント、リア)

作業は2時間程度でしたが、この中で時間がかかった(手こずった)作業は、
純正ルームミラーの取り外しと、リアの配線取り回しでした。

純正ルームミラーを取り外した状態
純正ルームミラーを取り外した状態

純正のルームミラーは上の写真の様に、バネでフロントガラス側の部品に固定されているので、アーム根本のカバーを外したら、バネを両側から挟んで閉じた状態で上側に引き抜くのですが、なかなか抜けなかったです。

リアの配線はバックドアの内側にカメラを取り付けたので、バックドアヒンジ部のケーブルホース内に、リアカメラの配線を通しました。

リアカメラの配線通し
リアカメラの配線通し

ケーブルホースの片側の口からリアカメラの配線を押し込んでいきますが、既に収まっているケーブルが多かったので、なかなか追加のリアカメラケーブルが通りませんでした。

ルームミラー型ドラレコと純正ルームミラーの見え方の差

ルームミラー型のドラレコを選ぶ時に一番心配だったのが、純正ルームミラーとの見え方の差でした。
運転中はモニター画面はOFFにして、純正ミラー同様の使い方をしたかった為です。

結論としては、純正ルームミラーの視認性には劣りますが、使用するには許容範囲内でした。

視認性が劣る理由は2つ
・モニター型のミラーなので純正より少し暗い
・運転中の振動によるブレ

振動によるブレの原因は、モニターとアーム部の接続部だと思われます。
小さいネジ4か所で固定していますが、固定部以外はモニターとアーム部は密着していません。
この隙間に防振ゴム等を挟み込んでしっかり固定できれば、振動は多少軽減するかと思われます(まだ実施していませんが)

純正ミラーとドラレコミラーの視認性の比較
視認性の比較
(上:純正ミラー、下:ドラレコミラー)

上の写真は、昼間、エンジン停止状態でのミラーの後方視認性の比較です。
上が純正ミラーで、下がドラレコのモニターミラーです。

昼間だと明るさの差はほとんど感じませんが、夜はドラレコのミラーの方が暗です。

純正ミラーは防眩レバーで切り替えができますが、交換後はできません。
ただ、夜間は暗めに見える為、後続車のライトが眩しいと感じる事はありませんでした。

ルームミラー型ドラレコの取付状態

取り付け車種は60ハリアーですが、ルームミラー型ドラレコの取付状態を紹介します。

運転席から見たルームミラー型ドラレコの取付状態
運転席から見た取付状態

ルームミラーモニターからは配線が3本でます。
電源(ミニUSB)、リアカメラ、GPS用のケーブルの3本です。

ルームミラー置き換えなので、車内からの見た目はすっきりしています。

助手席側からモニター背面の様子
助手席側からモニター裏面
外からのモニター取付状態の様子
外からの取付状態

モニターから天井裏までの配線の目隠しは、トヨタ純正部品のレインセンサーカバー(89943-28010)を使用しました。
部品は近所のトヨタディーラーに電話をして、取り寄せてもらいました。価格は税込¥1,738

トヨタ純正部品レインセンサーカバー
トヨタ純正部品レインセンサーカバー

上の写真のように、配線を通す為に切り欠きを入れました。
レインセンサーカバーは長さを自由に調節できるので、切り欠きを開けた側をミラー固定部に、2つの突起が付いている側を天井内装に入れ込んで突っ張らせて固定しています。

カバーを付けない状態だと、下の写真の様になります。

レインセンサーカバー無の配線状態の様子
レインセンサーカバー無の配線状態

続いてリアカメラの取付状態です。

リアカメラはリアウィンドウの室内側に付属の両面テープで設置しました。

リアカメラの取付状態
リアカメラの取付状態

リアカメラの設置位置は、リアワイパーの範囲内にします。
雨の日はリアワイパーを作動させないと、ウィンドウに付いた雨滴で鮮明な画像が残せません。

リアウィンドウの電熱線はどうしてもカメラの視界に入ります。
実際の録画画像にも映り込んでいます。

リアカメラの取付部の様子
リアカメラの取付部

リアカメラの取付ブラケットは上下方向の角度が調整できます。
角度調整のネジをしっかり固定しないと、運転中の振動や、バックドアを開け閉めする際に、カメラが徐々に下がってきます

ドラレコ取り付けの為に別途購入した物は、ドラレコ側のシガープラグと接続する、ヒューズ電源取り出し用ソケットと、レインセンサーカバーでした。

ノイズに関しては、ナビの地デジ、ラジオ、ETC等で、特に不具合は生じませんでした。

SH1 BIG GPS ドラレコ性能の確認

今回取り付けたルームミラー型ドラレコ、SH1 BIG GPSのレコーダー性能について紹介します。

カメラ性能について

カメラのカタログスペックは、フロント・リア共に、
207万画素CMOS「STARVIS」
HDR機能、WDR機能

カメラ画角は、
フロント:水平115度、垂直61度、対角136度
リア:水平112度、垂直60度、対角140度

フレームレートは、27.5fps (リアカメラは25.0fps)

動画解像度は、FHD(1920×1080)

ドラレコ録画映像でどこまで確認できるか

ドラレコの目的機能である録画画像に関してです。
実際の録画データを、PCの専用ソフト(GPS Plater)で再生した画面の写真です。

GPS付きモデルは、PC上で再生可能です。

再生ソフトでは、常時録画(ループ録画)と緊急録画の両方が再生できます。
再生時にはカーナビの様に、GPSデータに応じた自車の走行軌跡と現在位置がマップ上に表示されます。

録画ファイル単位は3分(1分、2分の設定あり)に設定しており、解像度1080P・音声録音有りで、1ファイルのサイズは260MB前後です。

マイクロSDカードの容量に対して、半分が常時録画用、残り半分が緊急録画用になるので、緊急録画映像データが無くても、常時録画容量はSDカード容量の半分までしか記録できません。

ドライブレコーダーのフロント映像の再生画面
フロントカメラ映像の再生①

上の写真は有料道路で、渋滞中の映像になりますが、左前方の黒の車のみナンバー4桁が確認できました。
同車線の前方の白の車のナンバーは確認できませんでした。

ドライブレコーダーのフロント映像の再生画面
リアカメラ映像の再生①

上の写真は同ファイルのリアカメラの映像です。
すぐ後方のトラックと、隣の黒の軽自動車のナンバー4桁が確認できました。

続いて少し離れた位置の場合ですが、

ドライブレコーダーのリア映像の再生画面
フロントカメラ映像の再生②

上の写真は2台先ぐらいの距離ですが、前方の車のナンバーは確認できませんでした。
同ファイルのリアカメラ映像は、

ドライブレコーダーのリア映像の再生画面
リアカメラ映像の再生②

少し離れているので、ナンバーは確認できませんでした。

夜間での見え方です。

夜間のドライブレコーダーのフロント映像の再生画面
フロントカメラ映像の再生③

自車線の前方の車のナンバーはライトの反射で白つぶれしているせいか、ナンバーの数字が見えません。
左前方の車のナンバー4桁は確認できました。

リアカメラは、

夜間のドライブレコーダーのリア映像の再生画面
リアカメラ映像の再生③

後方の車は近いですが、ナンバーの確認が難しいです。
自車線と同じ車は、もう少し接近した状態だとナンバーが確認できました。

以上から、ナンバーがはっきり確認できるのは、昼夜ともに自車の至近距離にいる車のみとなります。

前方の離れたトラックから荷物が落下して自車に衝突しても、トラックの型や色はわかってもナンバーまでは確認できないと思います。

ルームミラー型ドラレコのメリット、デメリット

ルームミラー型ドラレコを取り付けて半年以上が経ちました。

今のところ機器の不具合、SDカード異常等は発生していません。

SDカードはドラレコ向けの高耐久品(32GB)を購入しました。

メリット

一番のメリットは取り付け後もフロントウィンドウ周りがすっきりしている事、このタイプはこれに尽きます。

また画面が大きいので、その場で映像再生をして確認する際に見やすいです。

ミラーはデジタルミラーとしても使用できるので、後方の視界は純正ミラーより広範囲です。
夜間もデジタルミラーで見た場合は、肉眼より明るく見えます。
純正ミラーとデジタルミラーの見え方が違うので、後方の距離感を掴むには慣れが必要です。

純正ミラーの見え方よりも後方の車間が離れている様に感じるので、危険側に作用します。
車線変更の際の後方確認では、慣れるまで特に注意が必要です。

デメリット

使用していて一番感じたルームミラー型のデメリットは、運転者によってミラー角度の調整をすると、カメラの狙い位置が変わる事でした。
夫婦等で身長差が大きく、ミラーの位置を大きく変える場合は注意が必要です。

カメラ自体は上下左右に首振り調整できますが、可動範囲は広くないです。
でも実際の取り付け状態で、首振りを下側一杯にしても、カメラは水平より若干上向きでしたが、再生画像の通り、ダッシュボード、ボンネットはしっかり映っています。
カメラの画角は広いので、首振りに限界があってもある程度はカバーできます。

カメラ別体の SH2 BIG だと、この辺の問題は解消されると思います。

もう1点は、サンバイザーを下げていくと、ミラーにあたる事です。
車種にもよりますが、真下までは干渉なくサンバイザーを下げれるので、機能的には問題ないです。

11,9インチモニターのサイズは、横293mm、縦72mm、厚さ17.5mmです。

サンバイザーがミラーに干渉する位置
サンバイザーがあたる位置

注意点

ドラレコの機能としての注意点として、録画容量の警告・表示や、オートフォーマット機能等の有無があります。

SH1 BIG GPSは緊急録画の容量が満杯になっても、警告も何も表示が無いので、容量満杯に気づかないケースがありました。
Gセンサーの感度は高(オフ、低、中の設定あり)にしていますが、日常の走行では緊急録画はされません。
モニターに手が当たったり、サンバイザーをパタンと戻したりする際に、Gセンサーが検知して緊急録画が徐々にたまっていたようです。

今後ドラレコを検討する際には、録画容量の警告や表示、オートフォーマット等の機能をチェックした方が良いと思いました。

またルームミラー型のモニターは、モニター機能とルームミラーの機能の両立が難しいです。
ミラーの反射面に画面を表示しているので、モニター映像とミラーに反射する映像の両方が重なった様になり、天気の良い昼間はこれが顕著です。

カメラ映像を表示させたままのデジタルルームミラーとして使用する場合は、ミラー部に反射防止シールを貼ることになりますが、モニターOFFでのルームミラーとしての機能が損なわれる事になります。

以上、ルームミラー型ドラレコ、SH1 BIG GPSのレビューでした。

ルームミラー型ドラレコは、使う状況によってメリット・デメリット等はありますが、万が一事故に遭遇した場合も、状況を記録に残せる安心感があるので、買って良かったと思います。